ビューローベリタス
ビューローベリタスは、検査、認証、試験を行うグローバル企業です。グループPSAは、顧客に対する情報の信頼性を確保するために、独自の科学的手法を取り入れています。代表的な二つのNGOであるT&E(Transport and Environment)とFNE(France Nature Environnement)と共同で展開されるこの取り組みは、環境と持続可能なモビリティ、および認証機関ビューローベリタスに寄与しています。
Euro 6
欧州連合(EU)と欧州経済領域(EEA)の加盟国で販売される新車の排出ガスの許容限度を規定する、ヨーロッパの排出基準です。この排出基準は、一連のEU指令によって規定されており、厳格さの度合いを増していく基準を段階的に導入しています。新車に対する制限を徐々に厳格化していく基準群です。最新の基準であるEuro 6では、微粒子と窒素酸化物の最大排出限度量が、以前のEuro 5よりも低く定められています。2018年9月から、Euro 6はEuro 6.2(ユーロ6.d-TEMP)で第2段階に入ります。ガソリンエンジンを搭載した車両の微粒子排出について、前段階よりもさらに許容限度を下げることが求められます。
FAP : Filtre A Particules (微粒子フィルター)
多孔質シリコンのカーバイドコアが特徴の微粒子フィルターで、排出ガス中の汚染微粒子を捕捉し、定期的に燃焼させて破壊します。フィルターの再生システムは、自己診断も行えるコントロールユニットによって管理されています。微粒子フィルターは、環境保護におけるHDiテクノロジーのメリットを強化します。HDiディーゼルエンジンとこのフィルターを備えた車両の微粒子排出は、ほぼゼロです。
France Nature Environnement
フランスの自然および環境保護団体の連盟
NEDC : New European Driving Cycle(新欧州ドライビングサイクル)
NEDCは、乗用車(軽トラックと商用車は除く)の排出レベルを調べてエンジンと燃費を評価するために作られたドライビングサイクルで、最後に更新されたのは1997年です。最新の車には適用されておらず、2018年9月からWLTP(世界統一排出ガス・燃費試験規則)に段階的に移行します。
PEMS : 車載式排出ガス測定システム
車両に搭載するこの排出測定システムは、排出ガスの全体の流れを分析するものです。
RDE : 路上走行試験
路上走行試験(RDE)はWLTPを補完するもので、路上を走行する車から排出されるNOxなどの汚染物質や微粒子の数(PN)を測定します。RDEでは、ラボでの試験よりも排出ガスが抑制されることを目指しています。これは、車の排出ガスに関する試験における、大きな前進です。車載式排出ガス測定システム(PEMS)を搭載した車で公道を走り、測定を行います。
SCR : 選択触媒還元
クリーンエンジン分野のパイオニアであるPSAグループは、窒素酸化物の排出に対応する独自のテクノロジーの設計と開発を行なっています。選択触媒還元(SCR)は、ディーゼルエンジンから排出される窒素酸化物(NOx)を除去します。SCRテクノロジーで、NOxの排出を90%抑制し、CO2の排出を2%から4%に減らすことが可能です。
Transport & Environment
持続可能な運輸政策の確立を専門とするヨーロッパの環境団体
WLTP : 世界統一排出ガス・燃費試験規則
車両の燃費とCO2排出をより現実的に把握する新試験手順で、2018年9月から全車両に対して法的拘束力を持ちます。これまで適用されていた新欧州ドライビングサイクル(NEDC)試験手順から、段階的にWLTPに移行します。